「焼き物」ならではの味わいのある質感と目地やタイルの厚みの違いが生み出す陰影、質量によるテンションが醸し出す存在感。
一枚一枚焼いてつくる外壁タイルには、紀元前から現代まで、いつの時代も変わらぬ普遍的な「美」があります。
どれだけプリントや塗料の技術が向上しても、たどり着けない奥行きのある「美」。
壁面になったものを触ってみると、その質感と美しさに誰もが納得されるはずです。
「一枚一枚張る」ことで生まれる立体物の陰影は他素材による表現が難しい、タイルの美しさの証明です。
「焼き物」ならではの味わいのある質感と目地やタイルの厚みの違いが生み出す陰影、質量によるテンションが醸し出す存在感。
一枚一枚焼いてつくる外壁タイルには、紀元前から現代まで、いつの時代も変わらぬ普遍的な「美」があります。
どれだけプリントや塗料の技術が向上しても、たどり着けない奥行きのある「美」。
壁面になったものを触ってみると、その質感と美しさに誰もが納得されるはずです。
「一枚一枚張る」ことで生まれる立体物の陰影は他素材による表現が難しい、タイルの美しさの証明です。
タイル | 窯業系サイディングパネル | |
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スクエア | ||
ボーダー | ||
レンガスタイル |
陰影率の測定方法
スポットライトを60度から当てたときの写真を撮影。
同じ数のピースを切り抜き、全体に占める影の割合を数値化(当社調べ)。
土を焼き固めてつくった自然素材のタイル。
約1,300度の高温で焼き固めることで、石と同じ性質(無機質)を持ちます。
そのため雨・風・紫外線など自然環境による劣化や変色・変質もほとんどなく、耐熱性・耐火性も備えています。
また釘などでひっかいてもキズつかない、高い耐久性も特徴です。
長い年月にわたって変わらぬ姿を保ちつづける、優れた外壁材です。
35年前に建てられた二丁掛タイル外壁の住宅。特別なメンテナンスなしで新築時のキレイな状態を保っています。
タイル張り | 窯業系サイディング | |
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ほとんど傷はつきません。 |
塗装面を破壊する傷がつきました。 |
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硬いタイルにより石が削れ、粉が付着しました。 |
鋭利な部位が塗装面を破壊しました。 |
塗装は年数が経過していくのに比例して劣化していくのに対し、タイルは30年相当でもほぼ変化がありません。
一般社団法人全国タイル業協会調べ
住まいの外壁に張るタイルは塗装やサイディングと比較すると、いわば分厚いヨロイカブトを着ているようなもの。
ほとんどのマンションがタイル張りなのは、外観の美しさに加え、タイルの保護性能によって長年にわたり建物の資産価値を守るからです。
世界遺産に認定された長崎県端島(軍艦島)のマンションは、戦前に建てられた日本最古の鉄筋コンクリート(RC)建築です。
そこに張られたモザイクタイルの下の躯体は60年経った今日でも、コンクリート打設当時同等の状態を保ち続けています。
世界産業遺産、長崎県端島(通称軍艦島)のボロボロに朽ち果てた日本最古のRC造マンション。
同じ軍艦島内の建物でもタイル張り部分は建造物がきれいに残っている。
海水や強風など厳しい環境の中、タイルを張った外壁は約60年経過した今でもコンクリート打設当時の状態を保っています。
軍艦島のRC造は中性化がかなり進んでいるのに対して、
タイルを張った建物(上記小写真)の外壁では約60年経過した今でもコンクリート打設当時の状態を保ったまま。
東京理科大学建築学科准教授・今本啓一先生の講演会「近代建築におけるタイルの躯体保護機能」より抜粋
タイル表面には水に馴染みやすい「親水機能」があります。
簡単に説明すると、タイル表面にあるミクロン単位の凹凸に発生するイオンが空気中の水分をタイル表面に固定。
この性質によって汚れがこびりつかず雨と一緒に流れ落ちるため、外壁の美しさを維持します。
きれいな状態が長持ちするセルフクリーニングの住まい、タイル外壁はそうした夢のような機能を備えています。
タイル表面の凹凸に発生するイオン(Si+)が空気中の水分をタイル表面に固定します。
水分の膜に覆われ、空気中の汚れは直接タイルにはつきません。
雨が降ると、汚れはタイル表面の水分と共に洗い流されていきます。
タイル張り | 窯業系サイディング | |
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洗浄試験前 | ||
ほぼ落ちています。 |
広い範囲で汚れが残っています。 |
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完全に落ちました。 |
凹面に汚れが残っています。 |
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薄膜が残っている状態を確認。 |
実は洗浄試験前の水洗いだけでもタイルはだいぶ汚れが落ちました。タイルなら簡単な洗浄で美しさを保てます。
タイル外壁をあきらめる最大の要因は、新築時のコストです。
しかし、一般的に維持費がかかるとされる一軒家で実際に出費が多いのは、外壁や屋根などの外周り。
耐久性能が低い素材ならば、10年サイクルでメンテナンスが必要になります。
そこにメンテナンス費用として約130万円の出費はかなり大きな負担です。
長い目でみると耐久性が高い&メンテナンスフリーの外壁タイルは、実はお得な外壁材なのです。
一般社団法人全国タイル業協会Q-CATパンフレットより引用。
試算値はあくまで協会の試算による一般的なモデルケースであり、建物形状や使用する材料により変動します。
タイル張り 磁器質二丁掛タイル張り |
窯業系サイディング 窯業系化粧サイディング張り |
金属 アルミ亜鉛合金メッキ銅板張り |
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新築時コスト | ¥3,258,750 | ¥1,414,855 | ¥1,584,000 |
1回のメンテナンスコスト | ¥30,000 | ¥1,370,200 | ¥863,500 |
メンテナンスの回数 | メンテナンスフリー | 10年ごとに必要 | 30年目より10年ごとに必要 |
50年間の メンテナンスコスト(予測) |
¥150,000 | ¥6,851,000 | ¥2,590,500 |
コスト総合計 (新築時+50年間) |
¥3,408,750 | ¥8,265,855 | ¥4,174,500 |
風土社「チルチンびと」No932017秋号「外壁の寿命とメンテナンスコスト」より引用
金額は「チルチンびと『地域主義工務店』の会」会員社へのヒアリング調査をもとに算出。条件は木造在来工法2階建て、延床面積約40坪、外壁面積165㎡とした。